TPDミーティング委員長 一ノ瀬優希選手インタビュー

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ギャラリーサービスの缶バッジを持つ一ノ瀬優希ミーティング委員長
節目のプロ10年目。
ミーティング委員長を引き受ける

プロ入り10年目の中堅プロとしての責任感もあって、自ら協会と選手間連携の
取りまとめ役を引き受けた。
今後、どのような取り組みをしていくのか。
その構想と様々な思いを伺った。

― ミーティング委員長になられた経緯は

 今までミーティング委員会に入った事が無かったので、そろそろミーティング委員はやらないといけないなと思ってはいました。それで、委員の引き継ぎがあった時に当初は委員長まではやるつもりは無かったのですが、ミーティング委員の選手間で誰がやるかとなった時に私が一番年上だったこともあって、自分からやる事を決意しました。

― 第1回ミーティング委員会を行ってどんな話をされましたか?

 今回に関しては私からどうこう発言した訳ではなくて、ルールの改正などがありましたから、そうした話に時間を費やした感じです。

 また今年はチャリティー販売をやらなくなったので、それを改めて別の形で、選手がやりたいと思うチャリティー活動に見直しをする事になっています。きちんと決めてからミーティング委員から選手達に伝えて選手達からの意見も聞いて決めていきたいと思います。

 ギャラリーサービスとしては缶バッジをギャラリーの方に各自で配れるようにしています。今までの様にハンカチを2枚とかではなく、最初の段階で缶バッジをみんなに渡しているので、それをいつ誰に渡しても良いという事にしています。数も好きなだけということにしてあります。

― “ここから世界へ”というスローガンは

 ミーティング委員で決めました。毎年スローガンを決めていますが、今年はオリンピックもあるので日本から世界で活躍できるような選手が出るようにという気持ちを込めてその様な言葉にしました。

― 選手のミーティングというのは年何回くらい行われますか

 試合期間中に選手セミナーも含めて2~3回行われて、それとは別にミーティング委員だけで集まって、選手はどういう意見を持っているのか、協会はどういう意見を持っているのかを話し合ったりしています。

― LPGAツアーが更に伸びていくためには何が必要ですか

 私個人の意見ですが、どんなに私たちのゴルフが上手くなったとしても、ギャラリーの方が増えない限りスポンサーさんも増えないので、ギャラリーの方が来たいと思う試合を見せないといけないと思います。

 女子ツアーならではの華やかさも必要だと思いますが、ゴルフを全く知らない人が見に来ても楽しんでもらえて、もう一度行きたいと思えるものにしたいと思います。例えば今年、米ツアーのフェニックスオープンに行ったのですが、ギャラリーの中にはゴルフを知らない人が結構多かったのに、お祭りの様に盛り上がっていました。人が大勢いて試合を盛り上げる歓声もすごかった。あれだけ盛り上がれば選手もギャラリーも面白いし、そうなることが最高だろうなと思いました。その面白かった理由は何かと突き詰めないと活かす事は出来ないと思います。

 今の女子ツアーを何か少しずつでも変えていければいいと思います。今は試合数が増えてMAXですが、現状に満足しないでもっともっと女子ゴルフがメジャーなスポーツになる為に少しずつ変えていければいいかなと思っています。

― 7月にはリオ五輪代表選手も決まり8月リオ五輪、それが終われば終盤戦の賞金女王争いという今年の女子ツアーのみどころは

 昨年はイボミ選手とテレサ・ルー選手に突っ走られた部分があるので、今年は日本人選手も一層頑張ると思います。また、昨年の選手と今年の選手では年齢層も下がっています。当然、どんどん若い選手達も頑張ってくれると思いますので、昨年以上に盛り上がると思います。

 また夏にはオリンピックもありますので出場する選手には是非メダルを獲ってほしいです。ただ、結果がどうであれ頑張っている事には変わりないですし、日の丸を背負ってのプレッシャーは計り知れないものなので、オリンピックに出場した選手からいろんな事を吸収して、次回の東京でも活かせるように出来ればと思います。

― プロ10年目の節目を迎えての一ノ瀬優希選手としての今年の目標は

 今年はいろんな意味で「挑戦」の年だと思っています。とにかく、どんな形でもいいので優勝したいです。メジャーにこだわる事もしません。ここにいる為には挑戦していかないといけないですし、常にチャレンジャーみたいな感じでしょうか。プロゴルファーになりたての気持ちを忘れないでやっていきたいと思います。今こうやって試合に出られる事を当たり前と思わず、大切に思いながら「優勝」をもう一度味わいたいです。

― 主催者に対してメッセージはありますか

 この試合ならこれがすごい、名物だ、みたいなものがあれば面白いかなと思います。そういう事を作り出すことにも協力してくれるスポンサーさんがいたら特徴的で面白いトーナメントも増やせると思いますね。