年頭所感 2017

2017 ツアー開幕へ向けて…

2017年、私ども日本ゴルフトーナメント振興協会は、26年目の年を迎えることができました。これもひとえに主催者をはじめ、会員の皆様、そしてゴルフ関連団体、ゴルフトーナメントに携わる関係者の皆様方のご支援ご協力の賜物と、心より御礼申し上げます。

さて、昨シーズンの日本のゴルフツアーは、男子26試合(うち海外開催2試合)、女子37試合が開催され、盛況のうちに終了いたしました。トーナメントを開催された主催者の方々、そして各競技団体の方々には心より敬意を表したいと存じます。

なお、昨年は4月の熊本地震のために「KKT杯バンテリンレディスオープン」が、残念ながら中止となりました。震災発生以降、各トーナメントでは、選手、協会そして主催者が一緒になってサイン会や寄付などチャリティー活動を展開してこられました。東日本大震災の時もそうでしたが、私は、こういう活動をされている姿を見る時に、トーナメントは単にゴルフ競技を見せる、という以上に大事な役割を担っているということを思うのです。米国におけるゴルフトーナメントは、チャリティーを目的として開催され、地域の慈善団体が主催していることが多いと聞いています。米国とは異なりスポンサードトーナメントとして発展してきた日本ではありますが、その根本においては米国と同じく、大会開催を通して社会や地域に貢献するという、トーナメントが本来持つ精神を改めて感じるのです。本当に素晴らしいことだと思います。

ところで、昨年は五輪でのゴルフ競技の復活が話題になりました。普段ゴルフを見ることがなかった人達にもテレビを通して見ていただけたことは、プレーヤー人口が減少している日本のゴルフ界にはとても良いことでありました。一人でも多くの方が刺激されてゴルフに興味を持っていただければ幸いです。また、出場された選手にとっても、他では味わえない掛替えのない経験をされました。国の代表として国民の期待を一身に背負うということで、精神的にも成長されたことと思います。オリンピックでの経験を今後のご自身の試合で生かしていただくことは勿論ですが、他の選手、特に若い選手達に、言葉を通して、またプレーを通して伝えてあげることが大事です。そういうことが日本のゴルフ界全体のレベルアップに、さらには2020年東京五輪のメダルにつながるのだと思います。

2017年ツアーは男子が1月にアジアンツアーとの共同開催による2試合が海外で開催された後、4月から国内でのシーズンインとなります。青木会長の指導の下、技術やパワーは勿論、プロゴルファーとしてより良いマナーやファンサービスの向上が求められています。来季男子ツアーが、さらに素晴らしいものになることと期待しています。また、次々と新しい選手が台頭してくる女子ツアーでは、3月のシーズンインから、空きが1週しかないというスケジュールの中、小林会長の競技力向上という方針に基づき4日間トーナメントも増加しており、賞金女王争いがどうなるか興味の尽きないところです。男女とも試合数に変わりはないのですが、日本のレギュラーツアーは昨年にも増して盛り上がっていくものと楽しみにしています。

当協会といたしましても、ゴルフ界におけるツアー競技の果たしている役割の大きさを再認識するとともに、主催者の方々の意向を反映し、トーナメントのさらなる活性化に向けて、各競技団体とも緊密に協議をしていきたいと考えています。また、ギャラリーの安全性や快適性の向上、テレビ中継のあり方に関しても、研究、議論を重ね会員の方々に貢献して参ります。

本年もトーナメントの進化に向けて、会員の方々をはじめ、皆様の意見を当協会にお寄せ頂き、私どももその実現に向けて一層努力していく所存です。引き続きご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

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一般社団法人 日本ゴルフトーナメント振興協会

理事長2017_tn02