トーナメントライブラリー女子 2014-11

ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント

9月5日~7日 みずなみカントリー倶楽部

“初心に戻れる試合”で完全優勝




初日、8バーディー・1ボギーの65をマークした大山志保選手が単独首位に立ち、2日目には自身のベストスコアを1打更新。63のトーナメントコースレコードタイとなるまさに記録にも記憶にも残る圧巻のラウンドを見せつけた。最終日は2日目と打って変わってスコアを伸ばせない苦しいゴルフながらも、通算16アンダーで初日からの首位を守り切る完全優勝で今季初優勝、ツアー通算14勝目を飾った。2打差の2位には成田美寿々選手、3打差の3位タイにイ ナリ(韓国)選手と葭葉ルミ選手が入った。




大山選手いわくこの大会は「初心に戻れる試合」だという。2009年に左肘を故障し戦列を離れ、約1年ぶりの復帰戦となったのがこの試合だったからだ。「ここの1番に立つとその時のことを思い出しますね。復帰してからこの試合はどうしても勝ちたい試合だったので、本当にうれしい」と優勝スピーチでは満面の笑顔で喜びと感謝の気持ちを語った。




白熱の試合展開の裏側ではギャラリーイベントが盛り上がりを見せていた。中でも一際目を引いたのが、チャリティーパターコンテスト。難コースに設定されており、上級者も満足できる内容で、大勢の観客が楽しんだ。




ゴルフ5-3
1番ティーショットを打つ大山志保選手





日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯

9月11日~14日 美奈木ゴルフ倶楽部

大会最年少記録でツアー初優勝




今年で47回目を迎えた本選手権は、1968年に日本の女子プロゴルフトーナメント第一号としてスタートし、最も長い歴史を誇るトーナメントであり、歴代の優勝者にはこれまで女子プロゴルフ界を牽引してきたそうそうたる顔ぶれが並ぶ。LPGAツアー最高の賞金総額1億4000万の本大会には、132人のプロが出場し、今年も“女子プロゴルファー日本一”の栄光を巡り熱戦が繰り広げられた。




また、本選手権の名物行事「ルーキーキャンプ」が今年も実施された。本プログラムは、新人教育の一環として、その年のプロテスト合格者とティーチングプロフェッショナルA級資格取得者が大会スタッフとして参加し、トーナメントがいかに多くの人々に支えられているか身をもって学ぶもので、プロゴルファーとして、また一社会人としての自覚を醸成させる目的で実施されており、今年は47人の新人プロが参加した。




試合は、3日目を終えアンダーパーが7人という難セッティングの中、最終日を首位でスタートした鈴木愛選手が5バーディー・4ボギーの71で回って通算5アンダーで逃げ切り、ツアー初優勝を公式戦で飾った。20歳128日での優勝は、2006年に宮里藍選手が作った大会最年少優勝記録(21歳83日)を更新するものとなった。




女子プロ選手権
大会スタッフとして汗を流すルーキー達





マンシングウェアレディース東海クラシック

9月19日~21日 新南愛知カントリークラブ美浜コース

地区ジュニアの上位選手が集いジュニア予選会を開催




マンシングウェアレディース東海クラシックでは、2009年大会より各地区ジュニア大会で好成績を残した選手を対象に、主催者推薦での出場権をかけたジュニア予選会(中学の部と高校の部)を開催している。




今年は、ジュニア予選会・高校生の部で優勝した伊藤栞奈さん(千葉経済大学附属高3年)、同・中学生の部で優勝した中川成美さん(愛知・稲沢市立千代田中2年/ツアー初出場)がプロに挑戦したが、両選手とも残念ながら決勝ラウンドに進出することは出来なかった。




しかし、これまでに2009年大会で出場した堀奈津佳選手(ツアー2勝)や、土田沙弥香選手、2010年大会に出場した高島早百合選手、北村響選手(今年プロテスト合格・ステップアップツアー優勝)、2011年大会に出場した鈴木愛選手(今年、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯優勝)の5選手がプロゴルファーとして活躍している。




また、地元中部地区のトップアマチュアを対象にした東海クイーンズの優勝者で、今年の日本女子学生ゴルフ選手権を優勝した松田唯里選手(福井工業大2年)ほか、ゴルフ振興を目的にプロを目指すアマチュア選手にツアー出場の機会を与えている。


マンシング
ジュニア予選会・東海クイーンズで優勝した中川さん、伊藤さん、松田さん。これからの活躍が期待される





ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント

9月26日~28日 利府ゴルフ倶楽部

福島県出身の酒井美紀選手がミヤギテレビ杯で優勝




ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンは、東北圏にて唯一開催しているLPGAツアーの大会として、東日本大震災復興支援や宮城県立こども病院支援を目的としたチャリティ活動、そして地元地域のゴルフ振興活動を継続して行っている。




東北の小学生を対象とした「全日本小学生ゴルフトーナメント東北予選大会」と東北アマチュアを対象とした「出場アマチュア選手選考会」を開催しており、大会が持つ主催者推薦枠を活用し「出場アマチュア選手選考会」の成績上位3人に本戦出場権を与えている。




今年は沖せいらさん(東北福祉大4年・東北高校卒)、和田芽緯さん(東北福祉大3年)、佐久間梨々子さん(東北高校1年・秋田県出身)の3選手が本戦出場権を獲得。結果は3選手ともに惜しくも決勝ラウンド進出にはならなかったが、トッププロが活躍するLPGAツアーで貴重な経験をする機会となった。




過去には、今年のチャンピオンに輝いた酒井美紀選手(福島県出身)や佐伯三貴選手(東北福祉大卒)、原江里菜選手(東北高校卒・東北福祉大卒)、木戸愛選手(東北高校卒)、大江香織選手(東北高校卒)などもアマチュア時代に「出場アマチュア選手選考会」を勝ち上がり本大会に出場し貴重な経験を積んでいる。




ミヤギ杯
本大会に出場した写真左から和田芽緯さん、沖せいらさん、佐久間梨々子さん。将来の活躍が期待される





日本女子オープンゴルフ選手権競技

10月2日~5日 琵琶湖カントリー倶楽部 栗東/三上コース

テレサ・ルー選手が大逆転劇で初のメジャータイトルを戴冠




2014年10月2日~10月5日に、日本ゴルフ協会(JGA)主催のLPGAツアー公式戦『日本女子オープンゴルフ選手権競技』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,800万円)が、滋賀県栗東市の琵琶湖カントリー倶楽部 栗東/三上コースにて行われた。




日本3大オープンの開催を記念して日本ゴルフ協会がオフィシャルグッズの販売を行った。
オフィシャルグッズは日本3大オープンの会場及び、一部の商品はHPなどでも購入可能で、
キャップやポロシャツはもちろん、ゴルフボールやマーカーやネームプレートなどの小物も多数取り揃えており、品揃えは豊富。




大会2日目の競技終了後には、オフィシャルグッズ売り場の前で、米ツアーから帰国参戦中の有村智恵選手と宮里美香選手によるチャリティーサイン会も行われ、賑わいを見せていた。




競技については、最終日、首位と5打差から
スタートした台湾のテレサ・ルー選手が、6バーディー・1ボギーでこの日のベストスコアとなる67をマークし、通算8アンダーで大会史上2番目の記録となる首位と5打差からの鮮やかな逆転劇で公式戦初優勝を飾った。
1打差の2位にはイ ナリ選手。さらに1打差の3位には17歳のアマチュア・永井花奈選手(東京・日出高2年)が国内女子メジャーにおける日本人アマチュア最上位の記録を46年ぶりに更新した。一方、首位で迎えた最終日に公式戦連覇の期待がかかった鈴木愛選手は、通算4アンダーの5位に終わった。




女子OP_2
サインをする有村選手





スタンレーレディスゴルフトーナメント女

10月10日~12日 東名カントリークラブ

アン ソンジュ選手が今季4勝目をマーク!

ギャラプラにはチームクニミツが登場!





「Challenging the Best」をスローガンに掲げ、多くのアマチュアゴルファーに出場機会を設けているスタンレーレディスゴルフトーナメント。「挑戦する人」に広く門戸を開き、応援してきた同大会が、今年も静岡県・
東名カントリークラブで開催された。富士山が眺望できる絶好のロケーションの下、
最終日に猛チャージをかけたアン ソンジュ選手が、今季4勝目をマーク。イ ボミ選手をかわし賞金ランキングトップに躍り出た。トータル6アンダーで10位タイに入った高校3年生の佐藤耀穂選手がベストアマチュア賞を獲得した。




ギャラリープラザにはレーシングチームの「チームクニミツ」が登場。高橋国光総監督、小暮卓司選手、レースクイーンによる撮影会&サイン会が一味違ったギャラリープラザを演出した。2日目と最終日にはホールアウトした選手達が、賞金を懸けてアプローチコンテストに挑戦。多くのギャラリーで賑わいを見せた。




また、今大会では「ベストオブチャレンジ賞」を実施。バーディーやイーグルなどに準じてポイントを選手に付与。全選手が獲得したポイントを1ptにつき1万円に換算。今年は1060万円がチャリティ金として岩手県・宮城県・福島県の震災遺児支援活動に寄付された。




スタンレー
優勝したアン ソンジュ選手(右)とベストアマチュア賞を受賞した佐藤耀穂選手(左)





富士通レディース

10月17日~19日 東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

賞金女王に近づく今季5勝目をあげたアンソンジュ選手




社会に貢献できるゴルフトーナメントを目指す大会も32回目を迎え、今年もまた被災地支援を中心にチャリティー活動を実施し、
プロアマチャリティ・入場券収入の一部を「あしなが東北レインボーハウス建設募金」への寄付、バーディーforグリーンとして1バーディー苗木10本、1イーグル苗木100本とし算出した金額を活用して岩手県宮古市の「復興と協働の森」で森林の育成と保全を進めている。ギャラリーサービスとしてはJR土気駅からのギャラリーバス利用者には大会特製の折りたたみクッションをプレゼントし、4名分の入場券が付く3万円のプレミアムチケット購入者には、特典としてギャラリープラザ利用券と専用シート、1番・18番Hの優先観戦エリア、オリジナルグッズプレゼントなどが用意されていた。富士通ブースでは最新モデルのPCや携帯電話のタッチ&トライをはじめ、優勝者当てクイズやカフェコーナーを設けていた。




大会は賞金女王に向けて走るアンソンジュ選手と結婚後初Vを狙う横峯さくら選手、ツアー初優勝を目指す菊地絵理香選手の三つ巴のプレーオフとなったが、最後に勝利したのはアン選手。表彰式ではハッピートークでギャラリーを沸かせていた。




富士通1
今季5勝目となったピンクの勝負服のアンソンジュ選手





NOBUTA GROUPマスターズGCレディース

10月23日~26日 マスターズゴルフ倶楽部

完全優勝で今季2勝目生涯獲得賞金7億円を突破



2014年度LPGAツアー第32戦「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」が兵庫県のマスターズゴルフ倶楽部で開催された。今年は2012年大会以来2年ぶりにポーラ・クリーマー選手が参戦し、連日多くのギャラリーを引き連れていた。




今年度のツアーも残すところあと6戦となり賞金女王争いやシード権争いなど熾烈を極めるこの時期、ツアー最高クラスの賞金(賞金総額1億4000万円、優勝賞金2520万円)を有する本大会では選手それぞれの想いも交錯し、いつにも増して熱戦が繰り広げられた。




試合は、初日からトップに立ち4日間通して60台をマークした大山志保選手が一度も首位を譲らぬ完全優勝で今季2勝目を挙げた。2打差の2位には3週連続優勝を狙ったアンソンジュ選手が入り、賞金女王に向け逃げ切り体勢を整えた。また、今年のバンテリンレディスで優勝し一躍脚光を浴びた注目のアマチュア勝みなみさんが最終日に65で回りベストスコア賞を獲得。さらに最終日には吉田弓美子選手と横峯さくら選手のホールインワン2つを含む8イーグルが達成された。横峯選手は指定ホールでの達成とはならなかったが、ホールインワン賞のかかる17番で達成した吉田選手には賞金200万円が贈呈され、ハイスコア合戦となった今大会らしい締めくくりとなった。




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生涯獲得賞金7億円を突破した大山志保選手





樋口久子 森永レディス

10月31日~11月2日 森永高滝カントリー倶楽部

元賞金女王の気迫逆転優勝で今季2勝目




本大会は、日本人として初めて海外メジャー大会優勝するなど2003年に世界ゴルフ殿堂入りを果たし、先日ゴルフ界初の文化功労者に選出された日本女子プロゴルフ協会相談役・樋口久子氏の偉大な功績を称えその名を冠し開催されるトーナメントである。今大会には、アメリカツアーを主戦場とするホステスプロの宮里美香選手の帰国参戦や、バンテリンレディスでツアー最年少優勝を挙げたアマチュア勝みなみ選手の参戦など多くの注目選手が出場した。




試合は、首位と1打差の2位タイからスタートした上田桃子選手が逆転優勝を決めた。
最終組最終ホールまでもつれた優勝争いは、18番を4メートルのバーディーチャンスに付けた上田選手が気迫でねじ込み、2位の表選手に1打差の通算10アンダーで今季2勝目。大会ホステスプロの宮里美香選手と
木戸愛選手は共に5位タイに入る健闘で、ホステスプロとして大会を大いに盛り上げた。




また、同一ホールで3度ホールインワンが達成される珍しい記録が生まれた。快挙の舞台となった8番ホール(152Y)では大会第1日に菊地絵理香選手と申ジエ選手が、第2日には藤本麻子選手がそれぞれ達成し、同一トーナメント・同一ホールホールインワン数「3」は2002年大王製紙エリエールレディス以来2度目の最多タイ記録となった。




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今季2勝目を飾った上田桃子選手





ミズノクラシック

11月7日~9日 近鉄賢島カンツリークラブ

三つ巴のプレーオフを制した李美香選手が米ツアー初勝利!




「日本で開催される唯一の米ツアートーナメント」として、国内外から大きな注目を集めるミズノクラシック。今年も日米両ツアーの賞金ランキング上位の選手が、三重県志摩市にある近鉄賢島カンツリークラブに集結した。




ギャラリーイベントのチャリティフォトやサイン会では、ホステスプロのステーシー・ルイス選手や、通算79勝のローラ・デービース選手など、世界のトッププロもこぞって参加。日本では普段お目にかかれない選手との交流は、ギャラリーから大盛況だった。さらに小学生を対象にした「英語で観戦ツアー」を実施。米ツアーならではの国際色豊かなイベントが一味違うトーナメントを演出した。




一方、本戦で一際ギャラリーを沸かせたのは、プロ4年目22歳の香妻琴乃選手だった。初日から好スタートを決めると、最終日もスコアを伸ばしトップタイでホールアウト。勝負は
イルヒー・リー選手、李美香選手と三つ巴の
プレーオフへ。5ホールに及ぶ一進一退の攻防の末、李美香
選手が米ツアー初優勝を手にした。香妻選手はあと一歩で初優勝を逃したが、
世界トップレベルの選手を相手にしても物怖じしない大器の片鱗は、ギャラリーの心に大きなインパクトを残した。




mizuno香妻琴乃


香妻琴乃選手は初優勝を逃したが、日本勢最高位の活躍を見せた