GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー候補選手紹介<2019年度>

2019GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー
シーズンを盛り上げた注目候補を一挙紹介!

『GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー』は、日本ゴルフトーナメント振興協会が、「ゴルフトーナメント界の活性化のためには若手選手の育成が重要」との考えから、1998年に創設された。これまで20年以上にわたり、活躍著しく、将来性のあるフレッシュな選手たちにその栄誉が贈られてきた。2019年度の選考が近づく中、有力な候補選手たちの横顔を紹介しよう。

※記録は11月10日現在のものです

tn201911_01

比嘉一貴選手

tn201911_02

河本結選手

tn201911_03

渋野日向子選手

男子ツアーからは “小さな巨人”が最有力

まずは男子ツアーから紹介しよう。2019年JGTOツアーで、著しい活躍を見せた若手筆頭格は比嘉一貴選手だ。

昨シーズン、「ブリヂストンオープン」から3週連続でトップ10フィニッシュを果たし、シード権を獲得。プロ2年目の今シーズンは「RIZAP KBCオーガスタ」で、大会記録を更新する通算26アンダーの262というビッグスコアでツアー初優勝を飾った。賞金ランキングも現在12位につけ、新人らしからぬ戦いぶりを見せている。

身長158センチと小柄だが、アマチュア時代から実力は証明済み。日本オープンでのローアマ獲得や、ナショナルチームでの活躍など、沖縄ゴルフ界期待の逸材。正確なショットがもたらすステディなゴルフが身上で、今後も大きな飛躍が期待されている。

女子ツアーの中心は今年も黄金世代

女子ツアーは、今年も黄金世代の勢いは止まらず、多くの初優勝を出した。順に紹介しよう。

まずは、河本結選手。3月に行われた「アクサレディス in MIYAZAKI」で、2位に5打差をつける圧倒的な強さでツアー初優勝を飾った。シーズン開幕早々に1勝を挙げたことで勢いに乗り、5月の「ほけんの窓口レディース」から5週連続トップ10フィニッシュを果たすなど堂々の戦いぶり。現在、賞金ランキング9位につけ、最高のルーキーイヤーを送っている。現在も日本体育大学に通う女子大生プロだ。昨年は一発合格を果たしたプロテストをはさみ、ステップ・アップ・ツアーで4勝を挙げ、ステップ賞金ランキング1位に輝いた。今季LPGAツアー本格参戦でいきなり頭角を現したのも納得できる。パーブレーク率3位、イーグル数1位と、スタッツからは超攻撃的ゴルフを垣間見ることができる。

続いては、今年の女子ツアーを盛り上げた最大の功労者と言っていい渋野日向子選手。5月の国内メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で、20歳178日という大会史上最年少記録でプロ入り初優勝を飾ると、7月の新規大会「資生堂 アネッサ レディス」でも初代チャンピオンに輝いた。さらに彼女の名を一躍世間に知らしめたのが8月の「全英女子オープン」だ。日本人選手として42年ぶりの女子海外メジャーチャンピオンとなり、時の人となった。凱旋後も「デサントレディース東海クラシック」で勝利するなど実力を発揮し、賞金ランキング3位につけている。最大の武器は、タフな精神力とワールドクラスのパター力。また、彼女の代名詞ともなった“笑顔”も、プロとして大きな魅力だ。今後も日本のみならず、世界を代表する選手の一人となっていくに違いない。

tn201911_04

原英莉花選手

6月の「リゾートトラストレディス」でプロ入り初優勝を飾った原英莉花選手も、今年の女子ツアーを盛り上げた一人。ここまでトップ10フィニッシュ10回、賞金ランキング13位につけている。

原選手も黄金世代だが、プロになり、その素質を大きく開花させた。10歳からゴルフを始め、湘南学院高校在学中の2015年から尾崎将司プロに師事している。身長173センチという恵まれた体格を生かし、伸びやかなスイングから繰り出されるドライビングディスタンスは平均250ヤード超。豪快なドライバーショットを武器に、ツアー屈指の飛ばし屋として、ファンを魅了する。

黄金世代より下の世代にも注目選手が

tn201911_05

稲見萌寧選手

tn201911_06

淺井咲希選手

黄金世代より1学年下の稲見萌寧選手は、20歳目前の7月、「センチュリー21レディス」でツアー初優勝を飾り、その存在感を示した。アマチュア時代は、ナショナルチームメンバーとして活躍し、高校卒業後、初めてのプロテストも1発合格。QT初挑戦は103位と振るわなかったが、前半戦、少ない出場チャンスで結果を残し、第2回リランキングを終えてみれば、4位と目を見張る成績だ。

稲見選手の魅力は、何と言ってもブレの少ないショット力だろう。パーオン率1位、パーセーブ率5位というスタッツも頷ける。自他ともに認める練習の虫。初優勝の際、「“狭間世代”のダイヤモンドになる」と宣言。その言葉通り、賞金ランキングトップテン入りも目前。ラストスパートに注目だ。

プロ2年目の淺井咲希選手は、8月の「CAT Ladies」で、3日間首位を守りきり念願の初優勝を飾る。黄金世代9人目のLPGAツアー初優勝。身長151センチの小柄ながらダイナミックなゴルフでファンを楽しませてくれる。イーグル数は「6」を記録し、現在3位。今季の目標としていた「シード権獲得」も濃厚だ。

安定した戦いぶりの2選手も注目

tn201911_07

高橋彩華選手

tn201911_08

吉本ひかる選手

今シーズン、まだ優勝こそないが光る存在として、黄金世代の高橋彩華選手と吉本ひかる選手も、最終戦まで、有力な候補だ。

高橋選手は2016年の日本女子アマチャンピオン。2018年にプロテストに合格、QTランキング28位に入り、ツアーフル参戦を果たしている。「ニチレイレディス」2位、「富士通レディース」4位など、優勝争いに顔を出しながらも惜敗が続く。「ゴルフ5レディス」では、最多バーディ賞を獲得したように、爆発力が魅力。あと一歩の初優勝を目指し、ますますギアをあげてくることだろう。

今シーズンがプロ2年目の吉本選手も注目だ。開幕から5月の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」まで、12試合のうち6試合でトップ10フィニッシュを決め、早々に賞金ランキングの上位へ顔を出した。昨今のパワーゴルフではなく、フェアウェイキープ率5位が示すドライバーをはじめ正確性が持ち味。「KKT杯バンテリンレディス」、「フジサンケイレディス」と2週連続の2位に終わった涙の惜敗を糧に、確実に初優勝へ近づいているひとりである。

受賞者は、12月に開催される2019GTPA懇親パーティで表彰される。栄誉は誰に輝くのか、楽しみに待ちたい。

過去10年のルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞者

男子

女子

2018

星野 陸也

小祝 さくら・勝 みなみ・松田 鈴英・新垣 比菜

2017

任 成宰

川岸 史果・森田 遥・畑岡 奈紗・永井 花奈

2016

堀 琴音・松森 彩夏・ささき しょうこ

2015

今平 周吾

藤田 光里

2014

渡邉 彩香・鈴木 愛

2013

松山 英樹・川村 昌弘

比嘉 真美子・堀 奈津佳

2012

藤本 佳則

成田 美寿々・斉藤 愛璃

2011

黄 重坤

2010

薗田 峻輔

藤本 麻子

2009

池田 勇太

森田 理香子

GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー選考基準

『男子はツアープロに転向してから、女子はプロテスト合格後またはプロテスト合格者以外ではじめにTP登録をした者でそれぞれ「レギュラーツアーに初参戦してから最長2シーズン以内(海外ツアーを含む)、但し初年度は全試合数の三分の一以内の出場であれば、その年は含まない」且つその年度の「来季」シード権獲得者の中から、人格面並びにマナー、エチケット、話題性、将来性を加味して選考する。』