年頭所感 2020

2020 ツアー開幕へ向けて…

日本ゴルフトーナメント振興協会は、本年3月から創立30年の節目の年を迎えます。これもひとえにトーナメント主催者をはじめ、会員各社の皆様、そしてゴルフトーナメントに携わる関係者の皆様によるご支援ご協力の賜物と、心より御礼申し上げます。

2020年、いよいよオリンピック・パラリンピックが56年振りに東京で開催される年を迎えました。ゴルフ競技としても、リオデジャネイロオリンピックに次ぐ復帰後2回目となり全世界から注目される大事な年となることでしょう。

昨年は女子トーナメントにおいて数大会の中止が発表された直後の不安な幕開けでしたが、結果的には男子25試合、女子39試合が無事に開催されました。主催者ならびに関係者の皆様には、心より敬意を表したいと存じます。

振り返ると、ゴルフ界には様々な出来事がありました。渋野日向子選手の「全英女子オープン」優勝は、日本人女子として42年振りの海外メジャー制覇という偉業で一番の明るい話題でした。快挙達成後はギャラリー数の増加や視聴率アップ、そしてメディア露出も多くなり、ファンの拡大にも寄与してくれました。男子においても、石川遼選手会長の年間3勝の活躍や、USPGAツアー初めての日本開催「ZOZO CHAMPIONSHIP」によって、日本人の潜在的ゴルフファンの多さを再認識することができました。男女ともに賞金王、賞金女王争いがツアー最終戦までもつれたことも、トーナメントに興味を抱かせた一因だと思います。

しかし一方で、自然災害の多発による不幸な出来事もありました。ゴルフトーナメント界もその影響を受けることになり、大雨や落雷によるトーナメントの中止・順延などの対応をせざるを得ない大会もいくつかありました。主催者や運営に携わる皆様は大変ご苦労なさったことと思います。この様な状況は今後も想定されるため、当協会としましては、ギャラリーは勿論のこと、選手や運営スタッフの安全確保を最重要課題と認識し、より一層危機管理や安全対策の強化に注力していきたいと考えております。

また昨年末には、毎年恒例となりましたGTPA「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」と「特別賞」の表彰を行わせていただきました。男子1名(比嘉一貴選手)、女子4名(渋野日向子選手、河本結選手、稲見萌寧選手、原英莉花選手)のルーキーは全員が初優勝を飾り、賞金ランキングも上位で今年のシード権も獲得しております。また特別賞に輝いた3名(渋野日向子選手、古江彩佳選手、金谷拓実選手)の中で、全英女子オープンで優勝した渋野選手以外はアマチュア選手としてツアー優勝を果たした若き逸材です。このように男女ともに将来のゴルフ界を担う若手選手が次々と誕生している現状はとても嬉しいことですし、今後のツアー活性化に大いに期待が持てます。

冒頭にも触れましたが、今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。日本における質の高い競技運営やボランティアの活躍、ギャラリーのマナー、ゴルフ環境などを世界に発信する絶好のチャンスです。特に前半のトーナメントにおいてはその盛り上げ策を、後半のトーナメントでは高まったゴルフ熱を維持する対策で、オールジャパンで日本のゴルフファンとプレーヤーの拡大も目指していきたいと思います。

ゴルフトーナメントは主催者・選手・競技団体・放送局・運営会社・広告会社などがONE TEAMとなって今日まで発展してまいりました。更なる活性化に向けて当協会も努力し、活動を続けてまいりますので、本年も何卒ご支援、ご協力をお願い申し上げます。

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一般社団法人 日本ゴルフトーナメント振興協会

理事長石原 俊爾