TV中継関連視察
WGC-HSBCチャンピオンズの放送の裏側を、映像制作担当のIMGメディアYe Liさんの案内でのぞいてみた。
【中継内容・中継概要】
中継は現地時間の11:00~16:00の5時間をLiveで木曜日から日曜日の4日間。1番から18番までの全ホールをカバーするが、取り上げるのは最終組から3組くらいが目安となっている。
【カメラ】
ケーブル付きカメラ:13台
RF(無線カメラ):4台(うち1台はスーパースローカメラ)
クレーンカメラ:3台
ワイヤレスカメラはTV COMPOUNDエリアにクレーン車で受信機を設置している。受信可能範囲は今大会だと約2㎞。中国は日本に比べて電波法の規制が緩い為、無指向に近い形で発報しても受信状態は良好だ。
【ケーブル】
中継車はなく、映像と音声はすべてTV COMPOUNDに集約している。つまり、全てのホールからケーブルをセッティングする必要がある。今大会のケーブルの全長は約35㎞。ちなみにPGAツアーでは、カメラを移動せずに台数が増えるため、これが50㎞に及ぶことがあると言う。そのため、ケーブルセッティングだけで2~3日かかり、撤収も最終日を除いて丸一日かかる。
【中継センター】
ゴルフチャンネル(米国)から、実況、解説、インタビュアーが来中して作業を行う。今大会に関してはゴルフチャンネルとCCTVだけが実況、解説付けをしている。ヨーロピアンツアーの実況/解説はヘッドセットではなく5時間の生放送でもずっと手持ちマイクを使用している。実況/解説の両方にプロデューサーまたはメインディレクターから次に出て来るシーンなどの連絡を入れている。
【スーパースローカメラ】
RF(無線カメラ)の1台で稼働しているSSカメラは、2秒間/1シーンを最大45秒間のスローで流すことができる。3500フレーム/1秒、5000フレーム/0・5秒で収録できる。スーパースロー本体だけの価格約8,000ポンド。本体はアメリカの会社で、各大会でレンタル使用している。
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