ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞者 藤田光里選手インタビュー
来季の目標は、まずは1勝。
手堅く確実にその先へ
ツアー初優勝、賞金ランキングは25位以内でシード権を獲得するという
目標を掲げて臨んだ2015年シーズン。
全ての目標をクリアした先に、
ルーキー・オブ・ザ・イヤーの栄冠も待っていた。
堅実に階段を上る藤田光里選手に更なる飛躍の期待が持たれる。
― 受賞された今の率直なお気持ちは
まさか自分が選ばれるとは思わなかったので、知らせを聞いたときには驚きました。
― 今シーズンを振り返るとどのようなシーズンでしたか
去年の暮れにショットの調子が悪くなってしまいまして、シード権を獲得するのも厳しいのではと思ったほどのオフシーズンを過ごしました。ずっと練習場に籠もって、これまでの練習をひたすら続けているうちに自信を持てるようになってきました。それでも開幕からはだらだらと20位前後を続けていたのですが、それほど調子は悪くないなと思っていました。スタジオアリスの時に2位になれたことが自信に繋がって、8試合目のフジサンケイクラシックで優勝することができました。まさか、こんな早い時期に優勝できるとは思っていませんでした。
― 来シーズンの目標はどのようなところにおかれますか
取りあえずは、あまり高いところに目標を設定してもクリアできないと何にもならないので、時期は考えませんが、まずは1勝できたら良いと思います。
― その目標達成に向けてオフを迎えると思いますが、どのような取り組みの予定でしょう
特にまだ何も計画はしていないのですが、少し球を打つ数を増やそうと思っています。今まで北海道に居た時は冬場ですし、練習場に籠もってばかりでしたので。関東に来てからはずっとラウンドばかりでしたので、ラウンドもしながら球数をしっかり打つ練習をしようと思っています。トレーニングはもともとがっつりとやって来たというタイプでもないので、まずは出来る範囲のことをしっかりとやりたいと思っています。
― 練習やトレーニングでの課題などはありますか。ドライバーの飛距離を伸ばそうとか
いえ、ドライバーの飛距離を伸ばそうとすると横ブレが酷くなってしまうので(笑)。あまりショット内容でのパワーアップを図るとかそうしたことは考えていません。どちらかと言えば持久力や集中力といった面で最後まで持つように、というところですね。
― いよいよオリンピックということも出てきますが、出場に向ける気持ちは?
それはあまり考えていません。自分が毎試合で頑張って、出場できるのかどうかというのは通過点であって結果だと思うので。それにオリンピックを目指してこれまでやってきたということでもないので、その辺はあまり意識して考えてはいません。
― 海外ツアーはどうでしょう
それは行ってみたいと思いますね。来年は全米の予選にも出てみようかと思っています。
― シーズン中の験担ぎやストレス解消法とは何かありますか
験担ぎではありませんが、ネイビーが好きなので洋服はいつもネイビーを入れたりということはしています。ストレス解消法…特には無いですが、ドラックストアへ行って美容系のものを集めるのが大好きで。新しいものがあると使ってみようと思うので、いつもホテルの鏡の前はスプレーだったり化粧品が沢山置いてあります。それを眺めているだけでもう(笑)。眺めながら、これは使った感じはこうだったなと思い出しながら。夜はゴルフからは離れて、そういうことにはまっています。
― 新しいものを見つけるというところでゴルフの道具などでもありますか
あります。一回使ってみて、駄目なら潔く戻しますけれど、気になったらちょっとそのまま入れておこうかなということはあります。
― ファンからの応援などで一番嬉しいことはなんでしょう
意外と「頑張って」という言葉より「笑って」と声をかけられる方が私は嬉しいかな。自分は今、怖い顔をしていたのかなと気づかされたり。もともと普通にしていても怒っているように思われてしまうので(笑)。それに私が笑っているイメージを持って来て下さる方がいます。初めて見る顔の方から「笑って」と言われたり、家族連れでお子さんと一緒に手を振って下さる方もおりますので、そういう時はファンの方と近い感じがして嬉しいですね。
藤田 光里(Hikari Fujita)
■プロフィール
1994年9月26日生 21歳
北海道出身(出身校:飛鳥未来高等学校)
■入会日
2013年8月2日
■獲得賞金額/賞金ランキング(2015年度)
47,838,923円/18位
■主な戦績(2015年度)
・スタジオアリス女子オープン 2位T
・KKT杯バンテリンレディスオープン 4位T
・フジサンケイレディスクラシック 優勝
・サイバーエージェントレディス 6位T
・ゴルフ5レディス 5位T
・LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 22位T
■表彰理由
2013年デビュー年のQTを1位通過し、新人戦で優勝。14年シーズンは最終日最終組を3回経験。今シーズンは待望の初優勝を果たし、目標として挙げたツアー優勝、ランク25位以内、シード獲得を達成した。実力を備えた人気プロとして応援するファンも多く、試合会場では大勢のギャラリーに取り囲まれている。これからの若手人気トッププロとしての活躍が期待される。