新規トーナメント主催者インタビュー T O T O 株式会社

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大会会長
TOTO株式会社
代表取締役社長執行役員 喜多村 円氏

世界の女子トッププロが
集まる、USLPGAとの共催
TOTO ジャパンクラシック

─ ゴルフトーナメントを主催しようとした動機や目的はどのようなことでしょうか

 TOTOは水まわりの総合メーカーとして、健康的で衛生的な生活を、最新技術を活かした商品で支えています。健康とスポーツとは関係が深いと考え、これまでもさまざまなスポーツを応援してきました。実業団であるTOTO陸上競技部をはじめ、車椅子バスケットボール選手やアンプティサッカー選手のサポート、サッカーチーム「ギラヴァンツ」のスポンサーなど、様々な競技の支援を行っています。そして今回、歴史と伝統のあるUSLPGA公式トーナメントの主催のお話をいただきました。

 国内のスポーツはいろいろな形で支援をしておりますが、海外でも何かお役に立てる場がないかと考えていたところにこのお話をいただきました。世界の一人でも多くの方に、スポーツを応援している企業の一つとして、TOTOを知っていただく機会になれば幸いです。

接戦の末プレーオフを勝ち抜いたアンソンジュ選手。 表彰式には日米両ツアーの全選手が参加した

接戦の末プレーオフを勝ち抜いたアンソンジュ選手。
表彰式には日米両ツアーの全選手が参加した

─ お取引先などの反響はどのようなものでしたでしょう

 プロアマに参加いただいた皆さんに非常に喜んでいただけたと思います。前夜祭から始まって、皆様ともいろいろとお話をさせていただきましたが、女子プロの皆さんのホスピタリティと申しますか、非常にお客様を大切にして下さるところがすばらしいと思います。実は私もいろいろな取引先様のプロアマに参加させていただいて感じていることです。

 TOTOには、社是として継承されている、創業のスピリットにお客様の満足が一番というのがあるのですが、その志に通じるものを参加された皆様にも十分に感じ取っていただけたのではないかと思います。大会期間中を通じても選手の皆さんがファンを大事にしているということが伝わってきました。私も見ていてとても清々しく思いました。主催者としてもこのような試合を主催できて非常に光栄だと思います。

雨中の最終日となったが、最終ホールには多くのギャラリーが取り囲んだ

雨中の最終日となったが、最終ホールには多くのギャラリーが取り囲んだ

─ 初めてのプロアマを主催されて、その時の様子やどのような感想を持たれましたか

 この大会はUSLPGAとの共催ですので、アメリカやその他の国からも多くの選手が参加されました。日本語があまり話せない選手も多く、楽しんでいただけるか不安に思ったのですが、身振り手振りで一生懸命会話をしてくれました。参加者の皆さんから楽しかったと言っていただけたので、ほっとしています。

─ 主催をされた目的や狙い、満足感というものは、どの程度達成されたと思われますか

 選手や関係者の皆さんのご協力で非常に満足度の高い大会になりました。しかし、最も大事なのは私どもよりもお客様の満足度です。さらに改善できるところはいくつか見えてきていますので、次回に改善したいと思います。過去のジャパンクラシックという43回の歴史の重みが皆さんの満足感を高めていますから、それをさらに高める努力をしていこうと思います。

─ 観戦されているギャラリーの様子や選手について何か感じられたことはありますか

 この大会の人気はどんどん高まっているのではないかと感じます。若い選手もどんどん出てきていますし、いつも誰かが盛り上げる試合展開になります。最終日も非常に混戦模様でギャラリーもたいへん盛り上がりました。選手全員がいろいろな努力を重ねられているのだと思います。

─ 今大会を通じて全国のファンの方にTOTOとしてどのようなメッセージを

 まずはゴルフ場に足を運んでいただきたいと思います。テレビなどを通して見るプロとはまた違う、本当に気さくなプロの姿を見ることができます。この大会は日本で唯一のUSLPGAとの共催ですから、海外の選手もたくさん参加します。日本の選手に負けず劣らずフレンドリーですので、そうした生身の選手を感じていただければと思います。

 もちろん、プロのプレーを目の前で見られるのも楽しみのひとつです。ゴルフ好きの方ならすぐに自分の球とは違うなと気付くかもしれません。ゴルフをするのも楽しいですが、観るのも同じくらい楽しいと思います。自分と置き換えてみても良いですし、純粋にスポーツとして観戦してもらっても良いと思います。

─ 日本のゴルフトーナメント界の活性化には何が必要だと思われますか

 世界にもっと飛び出す選手がいてもよいと思います。世界で勝つということも、ひとつのスポーツの醍醐味ですから。やはりプロになったからには日本一、世界一に挑戦してもらいたいと思います。このトーナメントに勝てば米ツアーへの道も開けてきます。ぜひ優勝を狙ってほしいと思います。そして、アメリカのツアーに挑戦して、さらにはアメリカで賞金女王を狙ってほしい。世界一になるということが選手の究極の目標でしょうから、そのステップにぜひ利用していただけたらと思います。

─ 次回以降の課題、抱負をお願いします

 選手の皆さんがフレンドリーにお客様と接しながら満足感を高めてくれています。主催者側としてはもっと喜んで頂ける企画を考えていきたいと思います。何より選手が主役、お客様が主役、私たちは開催する立場の脇役ですので、その立場からのホスピタリティを追求していきたいと思っていますし、もっと喜んで頂けるアイデアがあれば皆様の声に真摯に耳を傾けて改善を加えていきたいと思っています。