2013年を振り返って
2013年男子ツアーは、1年を通して活躍が目立った松山英樹選手の独り舞台だったと
言っても過言ではないだろう。一方の女子ツアーは森田理香子選手、横峯さくら選手の
2人が引っ張った。ここでもう一度男女ツアーを振り返ってみる。
ルーキー松山英樹選手が賞金王
東北福祉大学4年生の松山選手は、4月にプロ転向。プロデビュー戦となった東建ホームメイトカップで10位タイと好スタートを切ると、翌週つるやオープンで早くもツアー優勝を飾った。その後ダイヤモンドカップゴルフ、フジサンケイクラシック、そして明徳義塾高校時代をすごした高知でのカシオワールドオープンでも優勝、故郷に錦を飾ると共に賞金王を決め、有終の美を飾った。海外でも全米オープン10位タイ、全英オープン6位タイとメジャーで好成績を挙げた。そのあとは米PGAツアーを転戦し、全米プロ19位タイなどの活躍によりシード権を獲得した。
片山晋呉選手、小田孔明選手、塚田好宣選手らベテラン勢の健闘ぶりも光った。片山はコカ・コーラ東海クラシックで5年ぶりのツアー27勝目を挙げた。これまでも何度か優勝争いをしながらも、優勝を逃していただけに喜びもひとしおであった。小田選手もANAオープンで2年ぶり、ツアー6勝目を挙げた。また特筆すべきは東建ホームメイトカップで優勝した塚田選手だ。43歳でツアー初勝利。ツアー史上日本人選手では4番目の年長記録となった。アジアンツアーにも積極的に参戦し、プロ生活20年目の春であった。
ツアー初優勝組は、この塚田選手のほか、日本人選手では小平智選手、川村昌弘選手、宮里優作選手らがいる。特に日本シリーズJTカップで優勝した宮里選手は、最終ホールで劇的なチップインパー。ギャラリーを大いに沸かせ、最終戦にふさわしい幕切れであった。
2014年は石川遼選手、松山選手はアメリカを中心に転戦するので、新たなスター選手が誕生する事を期待したい。またJGTO、主催者、運営会社など全てのトーナメント関係者はツアーを盛り上げていくという大きな課題に直面している。
最終戦まで盛り上がったLPGAツアー
女子ツアーは、森田選手が開幕戦のダイキンオーキッドレディスをプレーオフで制したのを皮切りに、中京テレビ・ブリヂストンレディス、サントリーレディスと6月までに3勝を挙げ、賞金女王争いをリードした。シーズン後半に入ると横峯選手が追い上げを見せる。春先にサイバーエージェントレディスで1勝を挙げていた横峯選手がマンシングウェアレディース東海クラシック、マスターズGCレディース、伊藤園レディスとさらに3勝し、この時点で賞金ランキング1位となり森田選手を逆転した。
しかし、森田選手もその翌週の大王製紙エリエールレディスでシーズン4勝目を挙げ、再逆転。賞金女王の争いは最終戦の最終日までもつれ、結局そのまま森田選手が初の賞金女王に輝いた。
2013年の日本人選手初優勝は一ノ瀬優希選手、堀奈津佳選手、比嘉真美子選手の3人。特に堀選手、比嘉選手は共に2勝を挙げる活躍だった。また、オフに首の頚椎ヘルニアの出術を受けた佐伯三貴選手のシーズン2勝、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで地元・宮崎の大山志保選手がやはり故障から復帰してのうれしい優勝を飾った。
2014年はさらに1試合増え、計37試合。賞金総額は32億5千万円に上る。改めて女子の人気の高さを示した形だ。人気選手の活躍、実力のある若手選手の登場がツアーを盛り上げ、注目を集めている。
2013 各大会の優勝者と主催者発表入場ギャラリー数